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《sideＳ》



“恥ずかしい”とかクソ可愛い事を言うもんだから。


翔「コッチ見てよ」

智「む、り…」


顔を覆っていた腕を掴んでベッドに張り付けて。


智「っ、あ」


するとこれまた恥ずかしそうに顔を背けてしまって目も合わせてくれない。


翔「ふふ、瞼がピクピクしてる…」


その恥ずかしそうな横顔もたまらなくて。


智「んん…」


俺のテンションが上がるのも仕方がない。


智「っは、しょ、翔く」


無駄な藻掻きをしながら何か言いたそうで。


翔「ん？」


まぁそれが愛おしいのなんの。


智「は、なして」

翔「え？」

智「腕」


智くんの身体の至る所に唇を滑らせ舌を這わせ。
すると漏れ出る押し殺した小さな声。
それを折角堪能してたのにそんな事を言うから。


翔「なんで」


とかつい心の声が出てしまった。


智「だ…っ、て…」


俺は離す気なんてそもそもないから、智くんの返事も待たずに愛撫を再開する。


智「っぁ、は」


首筋も、鎖骨も胸も、うっすらと筋肉のついたその腹だって。
俺が吸い付けば全てが性感帯になるんだ。


智「ずる…っ、ふ…」

翔「ずる、ふ？」


すっかり肌蹴たバスローブからは智くんの熱がそそり勃つ。
それを俺の太腿で押さえ付けてやると智くんは一瞬背を浮かせた。


翔「すげ、熱いね…？」

智「んん…っ」


押さえ付けた太腿でゆっくりと摩る。
すると結んでいた口元が緩み、うっかりと甘い声を漏らす。


智「ぁ、あ」


これは最高だ。
愉しすぎる。胸の高鳴りが治まらない。


智「っ、だか、ら…ちょ…っ」

翔「ん？」


何か焦っていて、何か訴えたそう。
それに気付いているも、俺は知らんぷりをキメる。


智「だ、だめだよ…」

翔「え？」


浅い呼吸を整え、必死で放つそのひと声。


智「っ俺、も、触れたいって言っ、た…」


太腿でぐりぐりと押し付けながらも俺はその声に耳を傾けた。


智「これじゃ触れな…、っ」


一生懸命絞り出すその声。


智「ぁ、ず、狡いんだ、って…」


息も絶え絶えのゾクゾクと俺を疼かせる声は文句を言っていた。


要訳すると『俺も触れたいって言っただろ。翔くんばっか狡いんだよ離せよこんにゃろー』


ってことだった。