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神様の願い事

第12章 “好き”の向こう

《sideO》


さてと、ここからどうすんだ。


智「動いちゃだめだよ。お腹、拭くから」

翔「ん」


確か、前戯を十分にしなきゃいけないとか言ってたな。


智「はい、できた」

翔「ありがと…」


コレ使えばいいんだよな?


智「っ?」


小瓶を手に取って悩んでいたら、視界がひっくり返った。


智「あ」


その小瓶を取り上げられ、目の前では翔くんが既に馬乗りになっている。


翔「大丈夫だよ。俺に任せて」


翔くんはちゃんと調べたと言っていたし。


智「うん…」


さっき迄の翔くんは子供みたいに俺の言う事を聞いていたのに、なんだか急に凛々しい顔を見せてきた。


智「あ、汗…」


俺を見下ろす顔は男らしくてカッコよくて。
顎から滴る汗にドキッとした。


翔「ふふ、智くんが愛してくれたからね」

智「そっか…(笑)」


俺に汗を落としながらする笑みは凄く優しくて。


翔「智くんが濡れちゃうね…」


そう言って、落ちた汗で濡れた箇所に温かい唇を押し付けた。


智「ん…」


柔らかく吸い付く翔くんは、俺を痺れさせる。


智「ぁ、は…」


それと共に滑らせてくる手は、俺を疼かせる。


智「しょお、く…」


どう進めたらいいのか、なんて考えて冷静になったのも一瞬だ。


智「ん、ふ…」


あっという間に俺を熱くさせる。

そんな力を翔くんは持ってる。


翔「いい…?」


痺れた脳でぼーっとしている俺に翔くんは聞くんだ。


智「いい、よ」


何を聞かれたのかなんて分かっちゃいない。


翔「じゃあ、いくよ…?」


だけど俺の口から否定の言葉なんて出てくる筈もなく。


智「うん…」


俺に触れる翔くんがあまりに心地好いから。


翔くんなら、俺をもっと心地好くしてくれると分かっているから。


だから、俺は微睡みながら素直に頷いたんだ。






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