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神様の願い事

第12章 “好き”の向こう




智くんの反応を見ながら、忍び入った指をそっと動かす。
すると瞼をピクリと震わせ、その刺激に耐えようと息を呑む。


智「ぅ…」


辛い表情なのか、そうでないのか。
それを確かめながら内壁をマッサージするように摩る。


智「っ、ふ」


固く結んだ唇に思わず隙間を作り、呑んだ息を吐く。


翔「奥も、随分解れてきたみたいだよ…」

智「ん…」


少し柔らかくなったその中は熱を持って。
随分と動かしやすくなった指で強めに刺激を与えた。


智「っ、ぁ」


ピクリと歪んだ眉。
それと同時に小さな口が開いて、僅かに声を漏らした。


智「んん…っ」


グリグリと指を押し付けて、少しずつ広げる。
力を込めても、撫でるように優しく。


智「っは…」


小さな口はパクパクと開き出し、漏らす声が増えた。


智「しょ…」


その頃には奥も随分と解れ、もう一度手前を重点的にと。
受け入れやすくなるようにしっかりと、と。


智「…っ」


智くんに入ってすぐの箇所を、強めに撫でた。


智「ぁ、あっ」


しっかり見てるから分かるんだ。
その頬が紅く染まっている事に。


智「しょ…く…」


歪んだ眉も、強く握るその手も。


智「っ、んん…っ」


やめてくれと訴えている訳じゃないその声も。


智「ぁ、は…ぁ…」


薄く開いた瞳を揺らすところも。


智「く…っ…」


全てが甘い。

漂う香りもその声も。

俺の刺激を受けて翻弄されるその姿が、あまりに甘い。


翔「キス、していい…?」


薄く開いた瞼から覗く瞳で俺を見て。
言葉も出ないのに言うんだ。

“俺もキスしたかったんだ、早くしてよ”とその瞳が言っている。


智「ふ…」


智くんの中を探りながら柔らかい唇に吸い付いた。
その甘さに集中すればする程に俺の指は動きを増して。


智「んぅ、っ」


智くんは俺の口内に篭った声を吐く。

それが俺の隋を伝い脳まで届く。


こんなに素敵なキスがあっただろうか。


俺を震わせるその声。

それが直に脳に伝わるなんて。


その機会を待たずして昇天するんじゃないかと思える程に、俺は幸せを感じる事が出来たんだ。





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