
神様の願い事
第2章 秘密
雅「んで、今日何時?」
和「なにが」
雅「飯、俺も行く」
翔「え」
潤「相葉さんも行くの? じゃ俺も行こうかな」
翔「え、ちょ」
和「皆行くの? それじゃあワタクシも」
ええええウソだろ。
これは俺と智くんの約束で、智くんが俺を、俺だけを誘ってくれたんだぞ。
雅「ね、何時?」
智「あ~、俺終わりの時間ハッキリわかんないから先に皆で行っといて」
いいの? 嘘でしょ。
雅「翔ちゃん、何時にする?」
翔「何時でもいいよ...」
潤「ん? どうかした?」
翔「別に...」
肩を落とす俺にどうかしたかと松潤は聞くけど。
お前その顔少し笑ってるからな。
なんならちょっと楽しそうじゃねえか。
和「遅くなりそうなの?」
智「んー、そんなに遅くはならないんじゃないかな? まぁ20時前後じゃない?」
潤「じゃあ19時にしようか。皆いける?」
松潤の仕切りに二宮相葉は『は~い』と幼稚園児のような無邪気な声で返事をした。
潤「翔さんは?」
翔「ええイケますよ」
潤「そ? んじゃ予約よろしくね?」
俺店知らないからと予約を俺に任せ、一仕事終えた様な顔をしていた。
くっそ松潤。
その爽やかな顔で俺を弄んでやがる。
潤「ふふ、翔さん顔」
雅「こわっ」
何もピンと来ない相葉くんは単純で可愛らしい。
その隣で見せる涼しそうな笑み。
松潤、お前は一体どこまで知ってるんだ。
俺の胸の内を見透かす能力でも持っているのか。
智「2人でと思ったけど、今日は無理そうだね」
そんな俺に、智くんがコソッと話してきた。
智「また今度空いてたら2人で行こう?」
翔「う、うん...っ」
俺の眉間に寄せた皺は一瞬で無くなる。
あの白い歯ブラシ。
それがずっと気になって、胸が苦しかった。
だけど飯に誘われた俺は断る訳無いんだ。
今だって、その魔法のような声で俺のもやもやを一瞬で晴らす。
悩んでようが落ち込んでいようがそんなもの。
この人の声にかかれば関係無くなるんだ。
