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神様の願い事

第12章 “好き”の向こう




俺の身体を撫でながらゆっくりと動く。
焦らず、俺の身体を慣らすようにじっくりと。


その甲斐あってか、俺の身体は随分翔くんに馴染んだように思う。



智「もっ、と、動いていいよ…」

翔「え? でも…」


浅く引いて、それでまたゆっくりと押し込める。
俺を気遣う翔くんは、自分に我慢を課していた。


智「ず、いぶん、慣れたから」


俺も男だし、それがどんなに大変な事かわかっている。


智「もう、大丈夫…」


そんな我慢、並大抵じゃ出来ない。


智「ね…?」


なんて心配するフリに過ぎない。
実際は、俺が疼いただけ。


翔「だけ、ど…っ」


俺がこんなに疼いてるってのに気付かないから、その頭を引き寄せて唇を奪った。


智「もっと愛してよ」


俺の疼きが伝わるように、この舌で翔くんの舌を絡めとって。


智「まだ、足りないよ…」


俺の中と連動するかのように、翔くんの舌に吸い付いた。


翔「ん、さと…」


もう熱くて。


智「翔くんは、これで足りる…?」


その手を俺の首に触れさせた。


智「俺は、全然足りてないよ…?」


激しく高ぶるこの脈に、翔くんの手を押さえ付けて。


智「熱くてたまんないよ…」


熱で潤んだ瞳だって惜しげなく見せ付けてやった。


翔「智くん…」


一刻も早く気付いて欲しくて。


翔「わかった」


ひとりじゃどうしようも出来ないこの疼きをなんとかして欲しくて。


翔「覚悟、してね…?」



翔くんになら抱き潰されたっていい。



それくらいの覚悟なんて、とっくに出来てるんだから。





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