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神様の願い事

第13章 神様の願い事




和「…ところでさ、あのお爺さん何歳?」

雅「あ、それ。気になる」


ボソッと口を開いたニノに同意して相葉ちゃんが指を指した。


智「そこまで聞いてないよ」


そんなとこ気になるか普通?


智「大往生だって言ってたからだいぶ歳とってんじゃないかな?」

和「あ、そっか」


するとニノがなにやらふんわり微笑んだ。


智「え? なに?」

和「や、なんでも」

智「なんだよ?(笑)」


俯いてニコニコするニノをつついてみたけど笑顔の意味は教えてくれないし。


雅「嬉しいんだよ。ね?」

和「んふふ」

智「へ? じいちゃんが長生きした事が?」

潤「そうだよ。ね?」

和「んふ、うん」


何をそんな嬉しそうに。


雅「や~よかった! 俺もホッとしたよ(笑)」

潤「だよね(笑) 実は俺もそこ気になっててさ」

智「そうなの?」

翔「あ~、なんか事故とかだったら悪霊とかも有り得るしね」


なるほど。そういう心配か。


雅「違うわバカっ(笑)」

翔「え」


俺も納得したのに、ケラケラと笑う相葉ちゃんに軽いノリでツッコまれてた。


翔「じゃ、じゃあなに」


珍しくバカとか言われたもんだから翔くんは控えめに答えを乞うけど松潤も笑ってて。


潤「だから単純にだよ(笑) 単純に、長生きでよかったなぁって事」

翔「あ、へ~、そうなんだ」


絶対共感してない。


雅「てことは新しく死んだお爺さんも?」

翔「新しくって」

智「あ~、その人も大往生だって。ヨボヨボだって言ってた」

潤「ヨボヨボ(笑)」


なんか知らんが大爆笑だ。
三人で涙を流して笑ってるし、それを見守る翔くんは訳が分からずおどおどしてる。


雅「ちゃんと天国行ってるといいね」

智「え? うん」

和「まぁ行ってるでしょ。オバケってより神様みたいなモンでしょあれ」

智「神様?」

和「だってそうじゃん? 結局は幸せに導いてくれたんだし」


アレを神様と言うのなら。
その願いを叶えた俺は凄いんじゃないのか。


翔「実は、俺もあのお爺さんは神様だったんじゃないかって」

智「へ」

翔「だからなのかな、オバケなのに不思議と怖くなかったんだよな…」


翔くんが言うなら別に認めてやってもいいけど。


ならあれは、差詰め“神様の願い事”と言ったところか。





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