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神様の願い事

第13章 神様の願い事

《sideS》



前回の如く智くんの身体を丁寧に慣らした俺は、自分の熱にたっぷりと滑りを纏った。
その様子を、智くんは息を呑んで見ている。


翔「もう我慢出来ない…、入って、いい…?」


これからこの人の中へ入れるという想像だけで俺は熱い息を吐いた。
その息を感じながら、智くんはこくりと頷いた。


智「ん、ぅ」


じわりと俺の熱を押し付け、ゆっくりと埋め込むように力を込める。


智「ぅ…」


智くんはそんな侵入する熱を声を押し殺して耐えている。


翔「大丈夫…?」

智「ん…」


俺は、前回よりほんの僅かに滑らかに進む。


智「っぁ…」


その熱をきっちり押し込めると、智くんは小さな声を漏らす。


翔「っ、は… 辛く、無い?」

智「大丈夫…」


顔も青ざめていないし頬もほんのり血色がいい。
小さく開いた唇は赤く、その中には濡れた舌が潜んでいる。


智「ん、ふ」


キスなんてさっきも散々したけど、その濡れた舌が俺を惹き付けて。


智「んぁ、あ」


舌を絡めながらこの人を突き上げたくて仕方がない。


智「っふ、ぁ」


この脳に響く声を聞きたくて。


智「はぁ、ぁっ、しょ…」


俺の舌を振り切って漸くつく呼吸も愛おしくて。


智「んん、ぅ」


だけどやっぱり直に感じたくて、逃げる頬を掴んではキスを迫ってしまう。


智「あ、ぁ」


俺だって苦しいんだからこの人だって絶対苦しい筈なのに。


智「翔く…」


なのに俺の首に腕を絡ませ自ら舌を絡めてきた。


智「ふぁ、」


もっとキスしてよと言わんばかりに吸い付いて、その甘い声を聞かせてくるんだ。


智「んぅ、っ…」


俺の脳に充満するその声は柔らかく響いて。

まるで夢の中にでも居るんじゃないかと思える程だ。


智「ぁ、翔、くん…」


俺の身体が心地好くて脳が心地好くて。

抱いてまだたった二回目だというのに俺は確信を得た。



この人から離れられない。

というか離れたくなんてない。

離れようという気すら起こらない。



これがきっと、俺がこの先思い続けるであろう気持ちだと。





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