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神様の願い事

第13章 神様の願い事

《sideN》



雅「輪廻転生って信じる?」


どっかで見たようなこのシチュエーション。


潤「生まれ変わるって事?」


いつもニコニコ元気な相葉さんはたまに物思いにふけっている時があった。


雅「生まれ変われてたらいいなぁって」

和「おじいちゃん達?」

雅「そう」


そんな事を気にかける相葉さんはやはり優しくて。


和「悪い事もしてなさそうだし生まれ変わってるんじゃない?」

潤「だね」

雅「だとしたら出会ってるかもね!?」

潤「え?」

雅「だからぁ、転生したお爺さん達にさ。俺らどっかですれ違ってるかもしんないじゃん」


だけどちょっと馬鹿。


潤「いやそれは無理でしょ」

雅「わかんないよ?」

和「時代が違うでしょって言ってんの」


あれはお爺さんなんだから。


雅「あ…そっか。過去か」

和「違う。未来」


過去なら赤ちゃんだろう。


翔「そうなの?」

智「どうだっけなぁ。時空を越えてきたとか言ってたけど…」


全く。本当に何も気付いていないのか。


和「未来だよ」

智「え」

和「転生してても出会えないの。未来だから」

翔「あ、そうなんだ」


なんでオマエわかるんだよとでも言いたげな顔をしたけど特にツッコミもせず。
俺が自信満々に言うもんだから自ずと納得したらしい。


雅「でもちょっと見たかったなぁ」

潤「生まれ変わったとこ?」

雅「ちゃんと出会えてんのか気になるじゃん」

潤「記憶は持ち越せないらしいしね」


こういう話は何故か意気投合する二人。


潤「俺としては黒猫に生まれてて欲しい」

雅「あ~あれ! 可愛かったもんね!」

智「え、あれ俺だよ」

潤「あーでも、猫と人間じゃなぁ」

雅「だったらアッチも猫でいいじゃん」

智「ねぇ聞いてる?」

潤「だったら白猫だな。美白だから」

雅「美白(笑)」


大野さんの声に反応して時折チラリと顔を見るけど二人の話は止まるところを知らず。


翔「なんも聞いてねえな(笑)」


まさか自分達の未来の話をされてるなんて夢にも思わず二人は苦笑いを交わしてた。


和「ま、大丈夫でしょう。二人なら」

智「え?」


わざわざ肩をポンと叩いてやったのに完全なキョトン顔を見せるし。


まぁいいよ。


今のアナタ達と、未来のアナタ達が幸せなら。



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