
神様の願い事
第2章 秘密
その電話から1時間が経とうとしてる。
その時、松潤のスマホに着信が入った。
潤「もしもし、リーダー?」
智くんからだ。
潤「え...」
着信が入った事にホッとしたのも束の間、松潤は眉を潜める。
潤「や、コッチは問題無いけど...」
コッチは問題無いけど何だ。ソッチは問題があるとでも言うのか。
潤「...本当に大丈夫? うん、うん...、わかった」
電話を切った松潤から溜息が出る。
その様子に、また皆は怪訝そうな顔をして松潤を覗き込んだ。
潤「やっぱ今日は行けないって…」
雅「えっなんで」
潤「なかなか切り上げられそうに無いんだって」
和「しつこそうだもんね。あのオジサン」
雅「それにリーダー“嫌”って言わないでしょ。人当たりいいから...」
潤「はぁ...」
松潤の深い溜息が俺の不安を煽るんだ。
でもそれもやっぱり皆同じようで。
雅「でもマネージャー一緒なんだよね?」
潤「うん」
和「新人くんだけどね」
あの新人。頼りない感じしかしない。
だけどこうなった今はその新人くんだけが頼みなんだ。
あの新人くんを信じよう。リーダーだって大人の男なんだし力は結構ある筈だからきっと大丈夫だよ、という事で話は一応落ち着いたんだ。
その時。
雅「あ...?」
和「うん?」
相葉くんが窓の外を凝視した。
それを受けてニノも窓の外に目を凝らす。
翔「ちょ...、ちょちょっなんでっ」
潤「え、なに。どした?」
翔「あれ! 智くんのマネージャーじゃねえのっ!?」
智くんに着いて一緒に呑みに行ってる筈のマネージャーの車が信号待ちをしていた。
翔「...んでこんなとこにいんだよ!」
和「あっ、翔さ」
雅「ちょ、待って翔ちゃんっ!」
潤「翔さん!?」
たった今智くんは長引いて行けそうに無いと言った筈なのに。
どうなってんだ。
それとも解放してもらえて智くんもそこに乗ってるのか。
いや、だとしたら智くんから連絡があってもいい筈だ。
雅「無理だよ翔ちゃんっ…」
店を飛び出して車を追い掛けたけど、無情にも信号は青に変わりマネージャーの乗る車は行ってしまった。
翔「くそ...」
智くんは無事なのか。
早く教えてくれ。
