
神様の願い事
第1章 不思議な噂
潤「でさ、どんな感じなの」
雅「あ~ メッチャ可愛いよ」
和「可愛い?」
いつの間にか相葉松本がテーブルを挟んで二宮大野と向かい合って話していた。
和「何が可愛いの」
潤「やっぱ噂通りなんだ。はい、リーダー」
話しながらでもコーヒーを作って智くんにスッと渡す。
なんちゅースタイリッシュな男だ。
潤「いらなかった?」
智「なんで分かるんだよ(笑) 丁度飲みたかった。ありがと」
潤「どういたしまして」
頼んでもいないコーヒーだ。
飲みたいタイミングの分かる男。それが松潤。
いつもの笑顔が更に男前に見えるぜちくしょう。
和「で? 可愛いってなんなの」
潤「神様だよ。可愛いって噂なんだ」
和「は? 可愛いの? 神様が?」
雅「そう!本当に可愛くってさ、思わず連れて帰りそうになっちゃった」
和「なに、神様って女なの?」
いやいや突っ込み所が違う。
神様連れて帰るとか、どんな思考してんだ。
雅「いや、たぶん男かな」
潤「たぶん?」
雅「自分の事、僕って言ってたし」
和「え、見た目で分かるでしょ」
雅「や、あれは分かんないよ」
なに? オカマなのか?
違うか、オナベの方か。
雅「あ、でも」
潤「ん?」
雅「抱っこした時、手になんか丸いものが当たったんだよね。だからきっと男だよ!」
和「丸いもの?」
雅「うん。たぶんキ〇タマ!」
翔「ぶほっ!」
思わず吹き出した。
誰も淹れてくれないから自分で淹れたコーヒーを新聞片手に啜ってたのに。
雅「翔ちゃん大丈夫?」
翔「うっ、うん、っほ、けほっ」
和「興味あるならコッチに来ればいいのに」
翔「や、俺は新聞読んでるから」
潤「新聞って逆さまでも読めるんだ」
翔「え」
しまった。
俺とした事が。
新聞は見事にひっくり返っている。
こんなん読める訳ねえ。
智「俺の隣、空いてるよ?」
ニノを隅に押して智くんは席を詰める。
その空いた智くんの左をぽんぽんと叩く。
智「おいで?」
ニコッと笑って席を開けて待ってるんだ。
その笑顔は今、俺だけのものだ。
