
神様の願い事
第2章 秘密
《sideO》
「おかえり」
智「はいはいただいま」
「なかなかいい事を言っておったなあ」
智「んぁ? 見てたの?」
「人には言える癖にどうして自分の事となると気付かないのか...」
智「はぁ?」
この鏡、おかしいなと気付いた時から捨ててやろうと思ってたんだけど。
なんだかクソ重くてまるで鉛のようで。
ビクとも動かないんだった。
智「ていうか、この神様ゴッコはいつまで続くの? 勝手に商店街に連れてかれて迷惑なんだけど」
「だからあ、おぬしが気付くまでは戻らんと言っておろうが」
いっつもこれだ。
人の恋バナを聞く事に何の意味があるのか。
智「俺幸せなのに、こんな事して何が変わるっていうの」
「お前は何の神様じゃ」
智「だから、loveでしょ? やれってじいちゃんが言ったんでしょ」
「じ、じいちゃん...」
智「人のloveを俺が聞いて、何になるの」
「おぬしが幸せなのはわかっておる」
智「だったらいいじゃん」
「だけど足りぬ」
智「何が」
「愛じゃ」
智「は?」
「いやいや、言いたい事はわかる。愛なんて既にあると言うつもりだろう?」
智「そだよ。家族やメンバー、それに支えてくれる沢山の人達から愛を貰ってる」
鏡なのに、なんだかうっすら溜息が聞こえた気がした。
「それとはまた違う愛もあるんだ。...死ぬ間際で気付いても、遅いんだぞ?」
智「へ...?」
「ワシと同じような後悔は、して欲しく無いんじゃよ」
後悔?
智「...聞きたかったんだけどさ」
「なんじゃ」
智「じいちゃんって、おばけなの?」
まるで自分が後悔したかのように話すこの鏡。
無念を讃えた霊でも乗り移ってるのか。
「...おばけって凄いんじゃぞ」
智「え、やっぱ」
「なんと時空まで飛び越えて来る事が出来たんじゃっ」
智「...はい?」
時空を飛び越えたおばけ。
どうやらコイツは、俺が幸せになるまで離れてくれなさそうだ。
「おかえり」
智「はいはいただいま」
「なかなかいい事を言っておったなあ」
智「んぁ? 見てたの?」
「人には言える癖にどうして自分の事となると気付かないのか...」
智「はぁ?」
この鏡、おかしいなと気付いた時から捨ててやろうと思ってたんだけど。
なんだかクソ重くてまるで鉛のようで。
ビクとも動かないんだった。
智「ていうか、この神様ゴッコはいつまで続くの? 勝手に商店街に連れてかれて迷惑なんだけど」
「だからあ、おぬしが気付くまでは戻らんと言っておろうが」
いっつもこれだ。
人の恋バナを聞く事に何の意味があるのか。
智「俺幸せなのに、こんな事して何が変わるっていうの」
「お前は何の神様じゃ」
智「だから、loveでしょ? やれってじいちゃんが言ったんでしょ」
「じ、じいちゃん...」
智「人のloveを俺が聞いて、何になるの」
「おぬしが幸せなのはわかっておる」
智「だったらいいじゃん」
「だけど足りぬ」
智「何が」
「愛じゃ」
智「は?」
「いやいや、言いたい事はわかる。愛なんて既にあると言うつもりだろう?」
智「そだよ。家族やメンバー、それに支えてくれる沢山の人達から愛を貰ってる」
鏡なのに、なんだかうっすら溜息が聞こえた気がした。
「それとはまた違う愛もあるんだ。...死ぬ間際で気付いても、遅いんだぞ?」
智「へ...?」
「ワシと同じような後悔は、して欲しく無いんじゃよ」
後悔?
智「...聞きたかったんだけどさ」
「なんじゃ」
智「じいちゃんって、おばけなの?」
まるで自分が後悔したかのように話すこの鏡。
無念を讃えた霊でも乗り移ってるのか。
「...おばけって凄いんじゃぞ」
智「え、やっぱ」
「なんと時空まで飛び越えて来る事が出来たんじゃっ」
智「...はい?」
時空を飛び越えたおばけ。
どうやらコイツは、俺が幸せになるまで離れてくれなさそうだ。
