
気づいて…
第1章 黄×緑
「も、もぉ…そんなに嫌いかッ」
涙目になってそんな事言われたら、
抱きしめたくなる…
「抱きつこうとするからだろ…」
うぅ…と黙り込んでしまった。
俺はどうすることも出来ず、
名前を呼んで反応を楽しもうとか、
変な事考えるんじゃなかった。
と、考えてた。
そしたら翔さんが来てくれた。
「お前ら何やってんだ、そんな顔でつっ立って」
「あ、いや、なんでも」
そうして微笑むことしかできなかった。
また、相葉さんは黙ったままだ。
「ほら、収録行くぞ」
「あ、うん!!」
そうだもう収録の時間だった。
危ねぇ…こんな事してる場合じゃなかった。
今日は5人でのレギュラー番組の収録で
俺は向かう途中、相葉さんに声をかけた。
その事をすっかり忘れていた自分に驚いた…
すれ違いざまにこう呟く
「今日俺んち来て、呑も」
それを聞いた相葉さんが
満面の笑みになった事は、見なかった振り。
って、俺誘って呑んでって
何話すんだよ…
バカしたかな…。
と、自分の行動を悔やんだ。
