teardrop
第2章 2滴
透花が鞄の中から教科書やノートを出して机の中へ整理してると松本が話しかけてきた。
「やっと、昨日から藤沢が学校に来たよ。ずーっと休んでたのって実は無期停くらってたんだって」
藤沢はすかさず話に割り入る。
「入学した時から、しつけー先輩がいんだよ。あの野郎、朝に下駄箱んとこで待ち伏せしてやがって…で、喧嘩なりそうって時に谷口っつー先公が止めに入ったんだけど間違ってブン殴っちまっただけ。なのに停学だぜ…ツイてねーよ」
「その先生、入学式ん時に藤沢に髪の事をうるさく言ってた奴じゃん。本当はどさくさに紛れて、わざと先生も殴ったんだろ?藤沢ならやりそー」
藤沢はケラケラ笑う松本の頭に、げんこつをねじ込む。
松本は痛がって必死で逃れようと、透花に助けを求めながら藤沢の脇腹を突っついてる。
透花は目の前で楽しそうに、じゃれ合う二人の様子を見てた。
何だか久しぶりに騒がしい朝を感じて、元気な二人につられて笑みがこぼれかける。
だが、透花は急に教室を見渡すと真紀達が居ない事を確認して無表情を取り繕った。
以前なら透花も学校に着けば、親しい友人達と挨拶したり話をする等して盛り上がってる事もあった。
だが、今は友人だった人達から透花は腫れ物のような扱いで無視されてる。
近頃の透花はいつも一人で静かに目立たぬように過ごしていた。
「やっと、昨日から藤沢が学校に来たよ。ずーっと休んでたのって実は無期停くらってたんだって」
藤沢はすかさず話に割り入る。
「入学した時から、しつけー先輩がいんだよ。あの野郎、朝に下駄箱んとこで待ち伏せしてやがって…で、喧嘩なりそうって時に谷口っつー先公が止めに入ったんだけど間違ってブン殴っちまっただけ。なのに停学だぜ…ツイてねーよ」
「その先生、入学式ん時に藤沢に髪の事をうるさく言ってた奴じゃん。本当はどさくさに紛れて、わざと先生も殴ったんだろ?藤沢ならやりそー」
藤沢はケラケラ笑う松本の頭に、げんこつをねじ込む。
松本は痛がって必死で逃れようと、透花に助けを求めながら藤沢の脇腹を突っついてる。
透花は目の前で楽しそうに、じゃれ合う二人の様子を見てた。
何だか久しぶりに騒がしい朝を感じて、元気な二人につられて笑みがこぼれかける。
だが、透花は急に教室を見渡すと真紀達が居ない事を確認して無表情を取り繕った。
以前なら透花も学校に着けば、親しい友人達と挨拶したり話をする等して盛り上がってる事もあった。
だが、今は友人だった人達から透花は腫れ物のような扱いで無視されてる。
近頃の透花はいつも一人で静かに目立たぬように過ごしていた。