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teardrop

第4章 4滴

祖母は以前から、透花が家で不憫な扱いを受けてる事に勘づいていた。

だから、透花を無理に自宅に帰らせようとはしなかった。

透花は部屋を薄暗くしたまま何日も閉じ籠って、食事をとろうとしない。

祖母は体を心配して、透花に少しでも食べるように言うがほとんど喋る事も無く憔悴していた。

ある日、祖母が買い物から戻ると透花が部屋の出入口で倒れていた。

祖母は慌てて呼び掛けると透花は意識をすぐに取り戻したが度々、呼吸困難で苦しむ透花の姿を目にするようになる。

病院へ連れてく為に祖母は透花の自宅へ保険証を取りに行った。

透花を病院へ連れてくと聞いた母親は保険証を出すのを渋る。

躾で父親が加えた今までの透花への暴行の傷跡等が病院で虐待として見られるのを警戒してた。

祖母は保険証を渡さないなら逆に今までの事を通報すると強気で脅して取り上げてきた。

透花を病院へ連れていくと過剰なストレスによる過呼吸発作を起こしていると診断される。

そんな透花を見て、祖母は胸を痛めるばかりだった。

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