teardrop
第5章 5滴
沈黙したまま動かない松本。
藤沢は「元気だせよ!マツらしくねーぞ」と声をかけるが松本は魂が抜けたように暗い。
「悪かったよ。なぁ、もう機嫌直せって」
水に濡れ、泥に汚れた暗い表情の松本は見るからにゾンビのようだった。
「マツ…お前、その姿怖ぇよ…頼むから返事くらいしろって」
ようやく松本が「誰のせいで、こんな姿になったと思ってんだよ…」と恨めしそうに言う。
「だから謝ってんだろ……あ、そうだ…原チャリの事なんだけどよ。マツ、中古でいいなら俺にアテがあるんだけど…」
話を逸らして気分を変えさせようと藤沢は話を切り替えた。
「原チャ?…俺、あんまり金ねーし…」と拗ねたまま答える松本。
「いや…あのさ…知り合いに乗らなくなった原チャリあって、邪魔だから譲ってくれるって言ってくれてたんだけど俺は買っちまったし…中古だけど程度の良いもんだったから、マツが嫌じゃなきゃ…」
ガバッと起き上がった松本は目を見開く。
「マジで!?」
「お…おお。マジな話…金は手続きに少しかかるけど無いなら貸してやっから…」
「ふ、藤沢ぁ…お前…天使か?神様か?後から冗談とか言うの無しだぜ!」
「ああ、わかってるって…だから…宿題の件は」
藤沢が言い終える前に松本は「宿題!?そんなの、どーでもいいよっ!」と言いきる。
「やったーっ!原チャリ、バンザーイ」と言いながら松本は寝転んで、転がっていった。
藤沢は機嫌が良くなった松本にホッとすると、転がってく姿を見て笑った。
藤沢は「元気だせよ!マツらしくねーぞ」と声をかけるが松本は魂が抜けたように暗い。
「悪かったよ。なぁ、もう機嫌直せって」
水に濡れ、泥に汚れた暗い表情の松本は見るからにゾンビのようだった。
「マツ…お前、その姿怖ぇよ…頼むから返事くらいしろって」
ようやく松本が「誰のせいで、こんな姿になったと思ってんだよ…」と恨めしそうに言う。
「だから謝ってんだろ……あ、そうだ…原チャリの事なんだけどよ。マツ、中古でいいなら俺にアテがあるんだけど…」
話を逸らして気分を変えさせようと藤沢は話を切り替えた。
「原チャ?…俺、あんまり金ねーし…」と拗ねたまま答える松本。
「いや…あのさ…知り合いに乗らなくなった原チャリあって、邪魔だから譲ってくれるって言ってくれてたんだけど俺は買っちまったし…中古だけど程度の良いもんだったから、マツが嫌じゃなきゃ…」
ガバッと起き上がった松本は目を見開く。
「マジで!?」
「お…おお。マジな話…金は手続きに少しかかるけど無いなら貸してやっから…」
「ふ、藤沢ぁ…お前…天使か?神様か?後から冗談とか言うの無しだぜ!」
「ああ、わかってるって…だから…宿題の件は」
藤沢が言い終える前に松本は「宿題!?そんなの、どーでもいいよっ!」と言いきる。
「やったーっ!原チャリ、バンザーイ」と言いながら松本は寝転んで、転がっていった。
藤沢は機嫌が良くなった松本にホッとすると、転がってく姿を見て笑った。