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思春期なのです。

第2章 やばくないっすか

「亜紀」

「はい!」

不意に名前を呼ばれてお皿を落としそうになって大丈夫かこいつ。みたいな目で見られてしまった。

「風呂沸いたけど先はいる?」

「あ、ああ!お風呂ね!あたしはまだいいかなー愁先はいりなよ」

「ああ…そうする」

いつもの無表情で、すっと背をむけて行った。

「なにやってんだろ、あたし」

食器を手にとって深いため息をつく。
あたしだけ意識してばかみたい。

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