テキストサイズ

思春期なのです。

第5章 学校

単位制だから学年は関係なし。中卒であればだれでも通えるから、18歳以上もちらほらといる。

制服は着なくてもよくて、というか9割が私服。この学校の制服を着ているのはあたしだけなんだ。

だってここの制服、十万近くするんだから。

美羽のはなんちゃって制服ってやつで、お店に売ってる制服っぽいものをきてるだけらしい。

「あーもう無理。亜紀世界史終わったんでしょ?見せて」

「だめだよ。レポートを写した人も貸した人も、一瞬で単位0になるんだから」

「分かってるよ~」

ちょっと休憩したらまた頑張る。と机に伏せてしまった。美羽のちょっと休憩は長い。

提出期限までに間に合うかな、なんて思ったけど、文句を言いながらもやりとげる子だから大丈夫だろう。

あたしも始めなきゃ。

美羽の隣の席にすわり、数学をやりはじめた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ