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男子校の恋愛事情

第1章 出会い

次の日の昼休み

いつもの様に友達と教室で昼食をとっていると、なにやら廊下が騒がしい

自分には関係ないだろうと弁当を開いていると突然名前を呼ばれる

「翔空」

声のする方を向くと久我先輩がこちらを見ていた

仕返しってこんなに早く?!心の準備が…

「おい翔空!なんでお前久我先輩に名前呼ばれてんの知り合い?!」

「し、知り合いっつーか昨日色々あって…」

「先輩を無視するとはいい度胸だな」

いつの間に教室に入って来たのか、椅子に座っている俺の真後ろに立つ

「あああすみません!」

いそいで立ち上がってそう言うと、大して気にした様子もなく俺の腕をひいて友達に一言「コイツ借りる」と告げて教室から連れ出される

俺この後どうなんの…?



連れて行かれたのは昼休みで誰にも使われていない空き教室

シーンとした廊下にびくびくしていると、突然教室の壁に追い込まれる

いわゆる壁ドンというやつだ

美形に壁ドンされて動揺しないわけがなく…

「えっあの久我先輩…!これはいったいどういう…」

「お前さ。付き合ってるやついんの?」

……は?

一瞬理解出来ずにいると繰り返し同じ質問をされる

「あ…いや。いませんけど…」

「じゃあ今日から俺とお前は恋人同士な」

………はああああああ???!!!!

「いやいやいやちょっと待って下さい何の冗談ですか?」

「本気だけど?」

そんな真剣な顔で言われても説得力ないですから!!いくらイケメンでもさすがに昨日出会ったばっかで………って、問題はそこだけじゃない!!

そもそも俺らは男同士なわけで…!

「待って下さい!俺と先輩は昨日会ったばっかだし…第一男同士ですよ?!」

「お前そっち系じゃないわけ?そんなんでよくこの学校きたな」

そっち系?つまりホモっていうこ……ええええ!?先輩ホモなの?!

「先輩ホモなんですか?あと、よくこの学校きたなってどういう…」

「別に、性別にこだわりはない。この学校まわりからなんて言われてるか知ってんの?ホモ校って呼ばれてんだぞ」

し、知らなかった…

って、性別にこだわりないって何だ?!疑問多すぎるけど一番気になるのは…

「あの…何で相手が俺なんですか?」

「あ?一目惚れ」


西条翔空入学1週間にしてイケメンな先輩に一目惚れされました

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