
男子校の恋愛事情
第1章 出会い
「え、あ……んん?!」
衝撃の告白に混乱していると痺れを切らしたのか改めて
「だーかーら、翔空のことが好きだって言ってんの」
こ、これは普通に告白と受け取っていいんだよな?じゃあ返事しねーと…
「えっと……ごめんなさい」
「……は?」
振られるとは思ってもいなかったのか、ポカーンとした顔をしている
「俺、付き合ってる人はいないですけど好きな人はいるんで…」
「だれだよ。言わないとキスすっぞ」
え、これ脅しってやつ?言わないとキスって……
待て待て待て!!顔近づいてきてるんだけど!
「ちょ!先輩マジでストップ!!」
顔が近いまま「じゃあ誰だよ」と聞いてくる
「…名前を知らない先輩です」
「本当に好きなのそいつのこと」
「当たり前じゃないですか!!」
先輩に会うために勉強だって頑張って…
「名前も知らないのに?つか、なんでその先輩がこの学校って知ってんだよ」
「この学校受けるんだって教えてくれたんです」
「受かってるかは分かんねーだろ」
それは……
俺が口を開こうとした瞬間、昼休み終了のチャイムがなる
「…失礼します」
先輩の引き止める声が聞こえたが振り返る気にはなれず、そのまま教室まで足を進めた
「……誰なんだよ好きな先輩って…!」
翔空が去ったあとの教室で晴斗は1人考えていた
