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男子校の恋愛事情

第2章 攻撃開始

晴斗目線

高校に入学してからというもの俺はまともな恋愛なんてしてこなかった。相手が本気になっても自分は本気にならない

俺は物心ついたときから恋愛対象は男だった。いわゆるゲイだ

中学は共学に通っていて女と付き合ってみたりもしたが所詮ゲイである俺は相手に本気になれず最終的に愛想を尽かされていた

恋愛対象を変えることは無理だと判断した俺は高校を選ぶ際迷わず男子校にした

入学してから俺の生活は180度変わった。1番の変化はとりあえず男にモテまくったことだ

人生最大のモテ期に調子に乗った俺は近寄って来る男全員と言っていいほど長かれ短かれ関係を持ったにも関わらず本気になれない自分がいた

そんな学校生活を送り始めて3年目の春

ついにその時がきた

廊下でぶつかった1年生。顔を見た瞬間身体中に電流が流れたような感覚に陥った。人生初めての一目惚れってやつだな

濃いめの茶髪に生意気そうな大きな目。中学時代ヤンチャしてそうなどこか幼さのある目の前の後輩に目を奪われていた

誰にも渡したくない。そんな思いがふつふつと湧いてきて無意識に発した言葉

「お前、クラスと名前は?」

西条翔空という名前を聞いただけで胸が締め付けられる思いだった

これっきりにしたくなかった俺はまたな、とこれまた無意識に言っていた

一人暮らしのアパートに戻ってからも胸の高鳴りは治まらず、会いたいという気持ちだけが大きくなっていった

次の日、じっとしていられず翔空の元に行き2人っきりになると勢いで人生初の告白をした

まさか振られるとは思ってなかったから結構ショックだったな。それくらいで諦める俺じゃないけど

それからというもの、翔空を振り向かせようと毎日必死なわけだ。最悪なことに翔空には好きなやつがいるらしいが不幸中の幸いでまだそいつには会えてないらしい。名前も知らないみたいだした

そいつと翔空が出会う前に俺を好きになってもらわねーと…

だから俺は毎日飽きずに猛アピールしているわけだ

おっ、噂をすれば俺の癒し翔空を前方に発見

そして迷わず翔空の元へ

「翔空、おはよう」

そう言って頬に口づけると頬を染めて反抗してくる

あーーもう本当可愛い。今の俺はコイツなしじゃ生きていけねーわ

お前に何かあったら絶対守ってやる
だからどこにも行くな

なんて、言えたらいいのにな

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