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「私ね、慶一郎さんの部下で名津子の監視をしてたの。」
「監視？」
「そうよ～。慶一郎さんは優秀な政治家だもの。敵だって多いわ。子供がいない慶一郎さんにとって、名津子は宝物だし、弱点でもあったの。だから私が名津子が無事に過ごせるように、秘かに監視してたの。」
「今も？」
「今？さあ、どうかしら？ホントはジュノちゃんが名津子にのる度に絞めてやろうかと思うけど、猫に散々やられてるみたいだし。」

俺の顔のキズを見てクスクス笑う。

「のってないし！」
「ええっ？！嘘？！ジュノちゃん、オトコの方が好きだったの？！」
「どうしてそうなる？！意味わからんっ！」
「遠慮しなくてもいいのよ～。すっごく気持ちよくしてあげるから～。」

ものすごいバカ力で俺の腕を掴み、お尻を撫でられる。
「止めろって！マジで！」
「きゃーっプリプリっ。大丈夫よ、任せて！優しくしてあげるから！」
「止めろ！オカマっ！」
「まあ～ジュノちゃんったら禁句よっ！」

ヤバイっっっ！このままじゃキスされるっ！

「どうしたの？」
「名津子！」
名津子がボーッとしながら、階段を降りてきた。
「名津子！助けて！襲われる！」
「名津子～。ジュノちゃんね、ゲイみたいよ～。」
「えっ？！」

バカ名津子！こんなオカマの言葉を信じるなっ！