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なぜ?

第10章 洗脳

電話にも出なかった。チャイムも無視した。
何もかもどうでもよくて、ずっとベットから出なかった。

玄関の解錠の音がして、誰かが入ってきた。
頭から布団を被り、ドアに背中を向けた。

「ジュノ。」
テクヒョンだった。
「起きてんだろ?そのまま聞け。明日のレッスン、10時からいつものスタジオだ。
もし来なければ、そのままオマエは解雇だ。」
「解雇…?」
「一晩よく考えろ。オマエを愛人としか思っていないオンナのために、人生を棒に振るつもりか?」
それだけ言ってテクヒョンは出ていった。


何で俺はアイドルになりたかったのかは忘れた。
でも、今はまだアイドルでいたい。
メンバーの顔が浮かんだ。俺のことをずっと大事に思ってくれたメンバー。
俺のワガママで迷惑をかけっぱなしだ。

俺…このまま逃げたら、最低だ。



次の日 俺はレッスンに向かった。
ドアの外で入りかねてる俺をメンバーはいつもと変わらず暖かい笑顔で迎えてくれた。

俺…頑張る!もう逃げない!!


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