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なぜ?

第11章 本能

出して…?名津子の口の中に出せってこと?
それはさすがにまずいだろう?

俺が名津子の言葉を考えてる間も、名津子は容赦なく俺を責め立てる。
もう無理…限界…

「名津子…ごめん…」
俺は名津子の頭を押さえて腰を振った。
「ん…あっ…出るっ…」
名津子の口から抜こうと思った瞬間、名津子は俺をさらにくわえこんだ。

あっ……ピュッピュッ。
ヤベ~名津子の口の中に出してる。今さら動く気もしないし、動くこともできなかった俺は、最後まで名津子の口の中に出しきった。

名津子に嫌われるんじゃないかと、さっさと抜くと、名残惜しそうな目で見つめてきた。えっ!?怒ってないの?しかも飲もうとすらしている。

「名津子、ちょっと待て!」
俺は、慌てて俺の手に吐き出させた。手を洗い、水を持って戻って来ると、名津子はベットに寝転び、ぼーっとしていた。

「名津子、水…」
何も言わず、俺を潤んだ目で見つめてきた。
飲ませてほしいのかと思い、水を口に含んで顔を近づけると、
ゆっくりと啄むように俺から水を飲んだ。





この時の俺は、何で名津子が強制されたわけでもないのに、抵抗なくこんなことができるのかわからなかった。

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