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売り専ボーイ・ナツ

第3章 初めてのお客さん

シャワーの後。

体がしめっているからか、おじさんはさっきとは違い毛布の上に横になった。
俺もそれに習って横になる。
股間にバスタオルが張り付く。

あぁ、おじさんが、俺が腰に巻いたバスタオルの上から股間を触っているのか。

俺の股間は硬くなっていた。

おじさんの手は、あっという間にタオルをほどき、直接俺の股間を攻める。

竿。玉。亀頭。

順番ににぎられ、なでられる。

上半身も平穏ではいられない。
ねっちょりとしたした舌が俺の胸を這う。


少しだけ


気持ちいい


そんな自分に気がついて、「なにやってんだ」と頭はますます冷静になる。

そろそろ俺も攻め返すべきか。

冷静に考えて、俺もおじさんがやったのと同じ流れで股間と乳首を攻めた。

「あっ、イクっ」

それは突然だった。

乳首をなめていた俺は、その瞬間を目にしなかった。
しかし、右手に感じる生温かい液体。
顔を見上げると、疲れた様子でベッドに頭を倒すおじさんがそこにいた。

射精していた。

まだ腰にははだけたタオルが巻きついたままで、俺は手で攻めていただけ。
俺の唇はずっとその人の胸にあって、股間には達していない。
それでも、手に伝わってくるぬるっとした感覚と、鼻に付く生臭いにおいが、そこに精液が放たれたことを伝えていた。

「無理なプレーはしないから心配しなくていい」

この部屋に来る前。30分ほど前にコウさんにかけられた言葉が頭をよぎった。

確かに。

そこから30分。
また世間話でもするのかな。
それとも俺もイかされるのかな。

そう思ったが、おじさんは、「シャワー浴びていいよ」と言って俺にシャワー浴びさせ、次に自分もシャワーを浴びて、1時間という予定より15分は早く部屋を出て行った。

これは・・・よかったのだろうか。
冷静だった頭に少し不安がよぎった。

こうして、俺の初めての接客は終わった。

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