テキストサイズ

売り専ボーイ・ナツ

第4章 ボーイ仲間との日常

「お帰り」

いってらっしゃいで見送ってくれたスカイくんが、お帰りの言葉をかけてくれた。

俺はコウさんの指示に従って、汚れたバスタオルとごみを持って、控え室に戻ってきた。

「どうだった?」

「あ、タオルとごみはそこに置いて」

スカイくんの質問に俺が答える前に、コウさんはバスルームを指してそういった。
さっき俺がおじさんの体を洗ってあげた隣の部屋のシャワールームと同じかたちのシャワールーム。
でも、控え室のバスルームは汚れたタオルとごみをまとめて置く場所になっていて、シャワールームとしては使われていないようだった。

「思ったより、、、」

俺はタオルとごみを投げ入れ、スカイくんに答えようとした。

「思ったより?」

コウさんから聞き返された。

「思ったより、全然平気でした」

日本語が変だが、そんなふうに答えた。

「そうか」

コウさんはそうとだけいい、またデスクに向かった。

「お疲れ様ー」

そう言ったスカイくんの前のテレビには、昼の定番バラエティーが流れている。

あれ?部屋の中に、俺を含めてこの3人しかいない。
俺が出て行く前にはあと3人ボーイがいたはずなのに。

ガチャっ

そう思っていたら、ドアが開いた。3人が帰ってきた。
手にはビニール袋。

「聞いてよー、おしぼり2個入れてって言ったのに1個しか入ってないんだよ」

茶髪ボーイがタイキくんにそんなことを言っている。

「お昼どうするの?」

スカイくんが俺にそう聞く。

そうか。お昼か。
3人はコンビニにでも行っていたようだ。

「どうしようかな。スカイくんは?」

「俺はさっきのお客さんとけっこう腹いっぱい食べたから」

誘ってくれているわけではないようだ。

「じゃ、俺もコンビニ行ってきます」

「下降りてすぐのとこにあるよ。わかる?」

タイキくんが聞いてくれる。

「はい」

俺はコンビニ向かった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ