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売り専ボーイ・ナツ

第4章 ボーイ仲間との日常

ボーイ体験2日目。

この日も暇な日だった。
11時の開店と同時に出勤したのは俺とタイキくん、コウさんの3人。
昨日のように昼過ぎにショウキくん、タイヨウくんが出勤してきたが、誰もお客につけず時間が流れていく。
スカイくんは休みらしい。

「コウくん、エリート行ってもいい?」

テレビを観ていたショウキくんがコウさんのほうを振り向いて言った。

「まだ早い。せめて夕方まではここにいろよ」

コウさんがそう返した。

エリート??

「エリートって何ですか?」

ついそう聞いていた。

「エリートのほうがおもしろいよ」

ショウキくんとのほぼ初めての会話。
続いてコウさんが説明してくれた。

正式名称はエリートクラブ。
この売り専の系列店で、そっちはマンションタイプではなく、バータイプの売り専らしい。
コウさんはこっちの店張り付きで、向こうには向こうの張り付き店長的な人がいる。
ただボーイは張り付きではなく、みんな2店舗を行き来しているらしい。

と言っても、みんな気まぐれで、ショウキみたいにエリートのほうが好きだけどこっちにも出勤しているやつもいれば、まったくこっちに来ずエリートばかりのやつもいるし、タイヨウやスカイみたいにあっちには全く行かないやつもいるんだよね、、、とコウさんはため息をついた。
タイキくんは、ニュートラル。
こっちのマンションにいることが多いけど、客がいればエリートにも出勤をする。

そんな説明をするコウさんを見て、なんとなく、コウさんはタイキくんを一番気に入っているんだろうなと、そんな予感がした。

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