売り専ボーイ・ナツ
第4章 ボーイ仲間との日常
「ナツです。よろしくお願いします」
俺が挨拶すると、ヒロさんはソファーから立ち上がってバーに入った。
「何か飲む?」
そう言ってグラスを手に取るヒロさんの向かいには、一人の男性が座っていた。
バーカウンターの一番左端。
グラスで何か飲んでいる。焼酎、かな?
お客さんのようだが、ヒロさんは気にせず俺との会話を続ける。
「鏡月でいい?」
「はい」
鏡月はあまり好きではないけれど、場に流された。
まぁでも鏡月ではまったく酔わないから、ある意味仕事中の今はちょうどいいのかもしれない。
「俺も」
そこに座っているお客さんらしき男性が言った。
「はい」
ヒロさんが2つ水割りをつくる。
そして1つはそのお客さんに、1つはあいているカウンターに。
俺はグラスが置かれたカウンターの前に近づいて、とりあえず立ったままグラスを手にかけた。
「あ、この子、新人のナツくん。ヘブンのほうの子なんだけどたまに来るから、よろしくね」
ヒロさんが俺のことをそのお客さんに紹介した。
「俺、いつもここで飲んでるから」
お客さんは俺の顔、というよりもグラスを持った手のうほうに視線を落としてそう言った。
「よろしくお願いします」
俺、間抜けなことばかり口にしている。
その間ショウキくんはソファーに座り、携帯をいじっていた。
なんだかお客さんが店内にいるとは思えない自由さ。
よほどの常連なんだろうか。
この時はただそんなことを思っていた。
俺が挨拶すると、ヒロさんはソファーから立ち上がってバーに入った。
「何か飲む?」
そう言ってグラスを手に取るヒロさんの向かいには、一人の男性が座っていた。
バーカウンターの一番左端。
グラスで何か飲んでいる。焼酎、かな?
お客さんのようだが、ヒロさんは気にせず俺との会話を続ける。
「鏡月でいい?」
「はい」
鏡月はあまり好きではないけれど、場に流された。
まぁでも鏡月ではまったく酔わないから、ある意味仕事中の今はちょうどいいのかもしれない。
「俺も」
そこに座っているお客さんらしき男性が言った。
「はい」
ヒロさんが2つ水割りをつくる。
そして1つはそのお客さんに、1つはあいているカウンターに。
俺はグラスが置かれたカウンターの前に近づいて、とりあえず立ったままグラスを手にかけた。
「あ、この子、新人のナツくん。ヘブンのほうの子なんだけどたまに来るから、よろしくね」
ヒロさんが俺のことをそのお客さんに紹介した。
「俺、いつもここで飲んでるから」
お客さんは俺の顔、というよりもグラスを持った手のうほうに視線を落としてそう言った。
「よろしくお願いします」
俺、間抜けなことばかり口にしている。
その間ショウキくんはソファーに座り、携帯をいじっていた。
なんだかお客さんが店内にいるとは思えない自由さ。
よほどの常連なんだろうか。
この時はただそんなことを思っていた。