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売り専ボーイ・ナツ

第2章 売り専への道

一週間だけだと、あまりお客さんつかないかもしれないよ?それでもいいの?

大阪に向かう前、その店の店長から送られてきたメールだ。

俺は、売り専をやる必要があった。
体を売る必要があった。
特に借金があったわけでも急ぎお金が必要なわけでもなかったが、どうしても•••どうしてもだったので。
その理由はまた後で書くことにする。

ともあれ、俺は売り専についてネットで調べ、いろいろな店のウェブサイトを見た。
どういうタイプのボーイが多いのか。
ギャル男ばかりの店なら、俺への需要はないだろう。
店の中はどんな雰囲気か。
客が払う代金とボーイの取り分はどれぐらいか。
流行っているか。

意図的に、住んでいる名古屋の売り専は除外した。
「地元で売り専をやって、友達にばれたらどうしよう」と怖気づいたからだ。
売り専は日本各地にあるが、店の数が多く、名古屋からそう遠くないから買い物などでよく行っていた大阪にターゲットをしぼった。
そして、ボーイのタイプや給料、店の雰囲気などが気に入った5つの店に、体験入店が可能か問い合わせのメールをした。

2つの店からは、体験入店制度はない、働きたければ最低でも数ヶ月、という返事がきた。
2つの店からはなんの連絡もなかった。
先の店と同じで、体験入店なんて迷惑と思ったか、冷やかしだと思われたのだろう。

そして、最後の一店から、あまりお客さんつかないかもしれないけど、それでもよければ、という返事がきた。
俺はすぐに「働かせてください」と返事を打ち、大阪に行く日を決めた。

ちょうど今は夏休みで大学はなく、他にバイトもしていなかったので自由に時間が使えた。
スーツケースに、できるだけ小綺麗なジャケットなどを詰め込み、体験入店する店の近くのウィークリーマンションに予約をいれた。
その店の寮を使うこともできたのだが、まだ腹が据わっていなかった。
いざ働いてみて、何か怖いことでもあったら即座に逃げ出そう、と思っていたのだ。
相手の牙城で寝泊まりするわけにはいかねぇ!自己防衛だ。

大阪についたのは昼過ぎだった。まず
ウィークリーマンションにチェックインし、邪魔なスーツケースを部屋に突っ込んだ。
そして、14時に店の近くの地下鉄駅まで行き、そこで店の人と会うことになっていた。

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