売り専ボーイ・ナツ
第2章 売り専への道
14時より少し前、その人は待ち合わせの駅にやってきた。
背が高く金髪に近い茶髪の若い男の子。
俺と同じぐらいの年齢か。
「大西さん?」
彼は俺の名字を呼んだ。
「はい、そうです」
少し緊張で声が高くなった。
「俺はタイキです。よろしく。今から店に案内するから」
「はい」
2人は、駅を離れて住宅街のほうに歩きはじめた。
歩きながら、俺のほうから再び声をかけた。
「ボーイさんなんですか?」
「そう。きみはどこかの店でやってたの?」
「いえ、初めてです」
「へぇ。初めてでうちの店?何でうちの店にしたの?」
「メールをしたら、店長さんの感じがよかったので」
「ふーん」
タイキくんは、それ以上は聞いてこなかった。
五分ほど歩いただろうか。
「ここだよ」タイキくんが指差したのは、風俗のにおいが全くしない普通のマンションのエントランスだった。
このマンションの中の二部屋を借りて営業しているという。
「きみ、かわいいから売れるよ」マンションに入る前、付け足すようにタイキくんはそう言った。
背が高く金髪に近い茶髪の若い男の子。
俺と同じぐらいの年齢か。
「大西さん?」
彼は俺の名字を呼んだ。
「はい、そうです」
少し緊張で声が高くなった。
「俺はタイキです。よろしく。今から店に案内するから」
「はい」
2人は、駅を離れて住宅街のほうに歩きはじめた。
歩きながら、俺のほうから再び声をかけた。
「ボーイさんなんですか?」
「そう。きみはどこかの店でやってたの?」
「いえ、初めてです」
「へぇ。初めてでうちの店?何でうちの店にしたの?」
「メールをしたら、店長さんの感じがよかったので」
「ふーん」
タイキくんは、それ以上は聞いてこなかった。
五分ほど歩いただろうか。
「ここだよ」タイキくんが指差したのは、風俗のにおいが全くしない普通のマンションのエントランスだった。
このマンションの中の二部屋を借りて営業しているという。
「きみ、かわいいから売れるよ」マンションに入る前、付け足すようにタイキくんはそう言った。