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アップルパイと君の隣で

第1章 先輩キスして下さい。


「うん、どうしたの?」
いつも通りの声が出た。

「今から会えないかな?今日仕事休みだって言ってただろ?」

それって...

「デート?」

「まぁ、そういうことになるかな」

頬を赤らめている光が見えるようだった。
自然と笑がこぼれる。

「分かった、いつもの喫茶店で待ってるね」

それだけ言うと電話を切った。
光とは付き合ってまだ一ヶ月も経っていない。
と言っても高校の同級生だから友達としての付き合いは長いが。
付き合う前は何度かデートらしきものをしたものの付き合ってからのデートはこれが初めてだ。

お互いに忙しかった所為もあるが少し遅れたスタートになった光との初デートに素直に浮かれていた。

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