テキストサイズ

普通×地獄=不幸↓

第1章 最初の夢と現実

睡眠薬を飲み9時頃に眠った。夢を見た。それは、私が小学2年から社会人になってからも好きだった娘だった。私は転校生で2年の時、引っ越して来た。彼女は隣のクラスだった。転校した時期 に学校では各学年の学芸コンクールの準備の真っ最中だった。生徒一人一人自分の役らしきお面を作って色を塗っていた。私は転校して来たばかりなので、色塗り道具など持っていない。隣の席の女子が隣のクラスの友達から、道具を借りてきてくれた。私の面は枯れ葉だった。(なんじゃこりゃあ。何の芝居をするんだ)色塗りも終わり、直接道具を借りた子に返しに行った。一目惚れと言うには大袈裟かもしれない。「ありがとう」とだけ言って道具を渡した。ふと、彼女の持っていたお面が目にとまった。ウサギの面だ。いったい何の芝居をやるのか、ますます解らない。2年生の学芸が始まった。壇上に上がって気付いた。彼女は、主人公役のウサギだった。私はと言うと、舞台の奥でただ頭を揺らしている枯れ葉だった。同じ枯れ葉役が15人ぐらい並んでいた。なぜか凄く虚しく感じた。それから私は友達も沢山でき親友もできた。後から聞いた話では彼女は男女問わず人気者らしい。成績もトップクラス。2年から3年生になる時、クラスが一緒になった。それも、同じグループ班。お互い慣れてきたせいか、毎日のように口喧嘩やイタズラをしていた。卒業まで同じクラスだったが、好きと思う気持ちは伝えられなかった。中学になったが同じクラスではなかった。私は、勇気を出し交換日記をお願いした。OKだった。その時の気持ちは最高に嬉しく信じられなかった。その後、彼女は女子高に進み、大学に入った。中学の途中からは、話す事もなく自然消滅になっていた。もちろん好きな気持ちは変わらなかった。私が社会人になり、21歳の時に連絡して久しぶりに会うことになった。お互いそんなに変わらなかった。変わった所と言えば、私が長身になったぐらいだ。待ち合わせした彼女も驚いていた。元々身長は高かったが、また、背が伸びていた。食事をしてカラオケに行き街中を歩きながら話をして彼女にサヨナラと言った。彼女は「じゃあね。元気でね」と手を振った。きっと、まだ未練が私は残っているのだろう。だから、彼女とドライブに行く夢を見たのだろう。事実、彼女とは結婚もしたかった。きっと、今の人生も変わっていただろう。またこれも運命だろう。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ