普通×地獄=不幸↓
第1章 最初の夢と現実
母が家に来た。私は座ったままいた。子供達にお菓子やアイスクリームを買ってきた。昼前なので子供達は学校で居ない。私の様子を見に来たのだろう。私は、東京から戻って来てからは、誰とも会っていない。電話もしないし、電話がかかってきても出ない。母と会話を交わすこともない。帰り際、叔母(母の妹)が心配しているから電話でもかけてほしいと言って帰った。私は、泣きそうになった。母の気遣い、叔母の優しさに。自分の情けなさに嫌気がさしたが、まだ動けない。「頼むから、もう少しそっとしておいてくれ」と心の中で言っていた。頑張って這い上がろうとすればするほど、悪い方に進みもがき続ける。母さん、叔母さんゴメン。もう少し時間をくれ。 つづく