愛は要らないから…
第8章 堕落
「口…」
「ぁ…んっ」
塞いでいた右手を掴み、ベッドに押さえつけられると
優しく唇を合わせられ
次第に深く貪るようなキスになっていく
「大和…ぁんん…んっ」
「ごめん…っ…俺に抱かれて…?」
大和の唇は俺の口から離れて、すべて俺の衣類を脱がすと
鎖骨のあたりを首筋にしたみたいに舐めてきた
ごめんとか、抱かれてとか
ちょっと不思議だ
そんなの今更別に気にすることは無いんだし
確かに場所は良くないけど…
「いっ!っ―――― 」
性感帯でもない場所を舐められても興奮はするけど、余裕はあってそんなことを考えてると
不意にチクっとした痛みに襲われて
現実に引き戻される
「ふっ…」
大和はニヤリと笑うと
痛みを感じた場所を愛おしそうに指で撫でた
「お前…印付けたろ
見られたらどうすんだよ」
「だから、首は諦めてこっちにしたんだよ
それとも誰かにわざわざここ見せ付けんの?」
「んな訳!」
つか、いつもの大和?
もう悲しそうな表現は見られなかったし
この攻めようは…戻ってるのかもしれない…
どっちにしろ
なんか、このまま攻められたら怖いとこまで行きそう
そう思って上半身を起こすと
こっちから攻めようと大和のベルトに手をかけた