愛は要らないから…
第10章 嫉妬
「えー…今年は受験、就職活動生の年だけど…
まあ夏休み過ぎて体育祭終わるまでは遊んでてもなんとかなる!
先生の経験談だから間違いない」
朝のホームルーム
教壇に立っている2年から同じ担任がぶっ飛んだ事を言っていて
教室中は笑いに包まれた
俺も
隣にいる荒井と顔を見合わせてクスリと笑ってしまった
「いや、だってさ
真面目に勉強するのは確かに大事だけどさ
卒業したらなかなか会えない…とかあんだぞ?
だから遊べ!まずは5月に校外授業!」
「校外授業って?」
「遠足みたいな?東京でもなかった?」
荒井はヒソヒソ声で俺に話しかけてきた
「あぁ、そういやあった」
「三年生はたしか、関西一の某有名テーマパークに行けたはず」
「まじで!俺初めて行く!」
「俺も!一年の頃から行けるの楽しみにしてたんだよなぁ…」
やっと行けるんだな…
しかも残り一ヶ月もせずに
キャラクターと写真とって
被り物とか着けながら乗り物に乗ったり
お土産たくさん買って来ないとな!
まだ十数日ほど時間があるのに
俺の頭の中は
もう既にその事でいっぱいだった