愛は要らないから…
第11章 知らぬ間に
「え、それ買うの?」
「うーん…おもしろいよな。悩み中」
俺と同じく
このストラップを見た瞬間荒井も吹き出した
「いいじゃん、凄くいいセンスしてるよ」
「めっちゃ笑ってるやんか」
でも、自分でもそう思う
これ大和にあげよう
あとは…クッキーとかチョコレートとか
食べ物も買って行こうかな
俺はストラップを握りしめたまま
食品の置いてあるエリアに再び移動すると
荒井も着いてくる
手元を見てみるとお土産袋を持ってる
「もう欲しいもの買えたんだ?」
「両親くらいにしか買ってあげることもないし、定番のお菓子とか買えばいっかなぁって…すぐ買い物終わっちゃった」
「そっか。荒井ん家兄弟いないの?」
「一人っ子だよ」
「いいなー…こういうときお土産悩んじゃうし
お金もかかるし…」
あ、これいいかも
俺は商品の横に書かれてる「売り上げNo.1」の謳い文句に惹かれ
キャラクターの形をしたチョコレートを手に取った
「よし、これでいいや!」
「じゃあそれは俺が奢ってあげる」