愛は要らないから…
第12章 きっかけ
てゆうか、
夏休みは多分…
大和の家に入り浸って
本当に外なんか行かないんじゃないかって思ってるんだけど…
そんなんで遊びなんて断れないか
大和となんていくらでも夜にすれば…って
なに考えてんだ俺!
完全に大和がいないとだめな体になってるな……
元々毎晩
夜の街に出てはやってたもんな
大和となんてする、ずっとずっと前から
俺はセックスに依存してる…
「…ぃ……おーい!秋くん?」
「!…なっ、なに?」
自分の世界に入ってると
考えてることを見透かされたんじゃ…なんてあるわけないのに
ビックリして、呼ばれた荒井の方を見てみると
隣にクラスの女子数人までもが
こっちを見て立っている
「神谷くん聞いてた?」
「いや…ごめん……」
そばにいつの間にか居たことにすら、気付かなかったし
全然話なんて耳に入らなかった
「クラス全員で夏休み遊ぼうって」
「へ?」
荒井から
更にスケールのでかい言葉を聞いて
間抜けな声が出た
「ほら、私たち3年生だから
これが高校最後の夏休みでしょ?だから皆で思い出作りたくて」
「だってさ」
なるほど…
でも、全員ってすげぇな
学校行事ならわかるけど、自分等だけでって事だもんな
なかなか無い機会だよな