愛は要らないから…
第13章 溢れる想い
「旅のはじまーりはー、もうおーもい出せない
気づいたーらー……♪」
俺は…とゆうより、俺らはカラオケのパーティールームに来ていた
クラス全員参加の思い出作りはここらしい
こんな真夏の炎天下で、外でないだけましだし
カラオケなら歌いたいやつに歌わせて座るだけでいいから
本当にありがたい
「神谷くーん!歌わないのー!?」
大音量のメロディーと歌声に
負けずに聞こえるように大声で、これを計画した女子が話しかけてきた
「あー…俺は……」
「秋くん歌お!」
荒井まで…
しかも適当に断ろうとしたのに
荒井は曲を入れるタッチパネルの器械を手にして俺の横に座る
「お前が歌えよ!俺は音痴だからいい!」
「ちょっ、音痴なら尚更聞きたい」
「普通そこは、遠慮するだろ!」
バカにするように笑いながら
俺の言葉を無視するように、タッチパネルを操作している
「じゃあデュエット!」
画面に映し出されたのは知ってる曲だし
二人だと歌う場面少なくていいのかもしれないけど…
「やだ」
「えー?聞こえなーい!あ、ごっめん!もう曲いれちゃった!」
「ばっ!お前完全わざとだろ!」
しかも更に顔がわらっているし
くっそ……
歌うのも強制参加とか聞いてないんだけど!
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