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愛は要らないから…

第13章 溢れる想い



まあでも、王様ゲームって何番と何番が~なんて
当たる確率少ないし


大丈夫かな

それに早く帰るにはちゃちゃっと終わらせないと…

俺は割り箸のくじを引くだけ引いて
形だけみたいな気持ちで仕方なく参加した


「私だ!じゃあ…9番はドリンク一気飲み!」


俺のは王様の印の赤でもないし
4番だ

ほら、やっぱ当たらない


「……っ、ぷはー!よし、次!」


王様に当てられてジュースを一気飲みした奴が飲み干すと
そう声を掛けるとくじが集められて

軽く混ぜてシャッフルすると
またみんなで一斉にくじを引いた


「俺ー!」


当たったのはなんだかチャラそうな服装をした奴だ

なんかこうゆうの慣れてそう…


「2番が好きな人とキス!」


うっわ、やっぱなれてる感じの命令やん!
でも良かった、それも当たってない


「俺だ…」


2番は荒井か
へぇ…好きな人と……

俺は無意識に
誰だろうと勝手に頭のなかで模索して、にやついてしまう


「でも彼女いないし
そんな関係でするの相手可哀想だしな…」


ほー、ってゆうのは
王様ゲームの参加者には好きな人いませんよアピール?

そんなのゲームのルールなんだからって、しちゃえばいいのに
しないってことはそうだよな?

なんならキスから始まる恋だってあるかもしれないし
実は両想いでしたみたいなことだって
あのモテそうな荒井なら無くはないのに


荒井の好きな人…

参加してない子の誰か
いや、そもそも同じクラスじゃない人か?


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