愛は要らないから…
第14章 俺のもの
「ごちそうさまでした!」
「どういたしまして」
約束通り荒井に奢って貰うと
俺らはお店を出て二人ならんで歩いた
「明日は朝ごはん食べて
お昼も購買いくとかお弁当持ってくるんだよ?」
「おう!もう大丈夫!」
今は一人じゃない事と
また仲良く出来ることが本当に嬉しいし
なんだか心の内があたたかくて
食欲なんかバッチリ戻ってる
「本当にありがとう、荒井」
そう言うと荒井は嬉しそうに微笑んだ
なのに
俺は微笑み返せなかった
むしろ…
「秋くん…?」
「あ、あぁ…ごめん!用事あるのすっかり忘れてた!先帰るね!」
俺はとりあえずその場から離れたくて走った
消えていなくなりたいくらいの気持ちで
必死に走った
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