愛は要らないから…
第4章 兄の慰め
今日も夜の街へと部屋を出ようとしたとき
兄は俺の手をつかんだ
「お前そろそろいい加減にしろよ」
「は?今更なに」
別に仲は悪くないはずなのに
止められて、つい
きつい口調で返事をしてしまった
「心配すんの!引きこもんのはまだいいけど
ろくに飯も食わないで、学生が夜な夜な出掛けるとか…」
「別に俺は慣れてるし。
それよりやまと受験だろ。自分の心配しとけば?」
!!
その言葉で怒らせてしまったのか
引き寄せられたと思ったら、ドアと真逆の方面に俺を突き飛ばし
呆気なく地面に倒れた
「なにやってんのか知ってんだぞ?行かせられるかよ」
俺は少し怯えた
怒ったら怖いやつだって知ってたからだ