愛は要らないから…
第6章 叶わぬ恋
はぁ…
素直に喜べたらどんなに幸せなんだろう…
そんなことを思いつつ
家へ帰る電車に乗り込んだ
帰ってくるとしても一時帰国
やり直すなんて無理だろうし
会えばまた離れるとき悲しくなるだけだ
後にりなちゃんから聞いた帰国の日から、旅立つ日までは
あいつが休みだろうが俺は学校あるし
土日だって絶対に静也の地元にはいかない
そうだ
何がモヤモヤだ!
今日で区切りをつける
何がなんでもつけるんだ!
そうすればいいことの話だ
今日で終わり。全部忘れればいい。
楽しかった思い出。そこまでで終わればいい
静也とのこれからは一瞬でもない
そう無理矢理言い聞かせて
自分を落ち着かせた。