愛は要らないから…
第7章 求める場所は、
「お腹すいてる?」
「……ある意味飢えてる」
「じゃあ…ベッド行こ?」
きっと大和も晩ご飯食べる前だし
そういう気分じゃないならこのまま離れてただ普通にすごそうと思って居たけど
そう言われて
もう、勝手に口が動いてとめられなかった
「秋……」
目を眩しいものでも見てるかのように細めて
顔が近付いてくる
「待っ!今日は…キスは無理……」
大和の胸をぐいっと押して
咄嗟に下を向いた
初めて静也と…だから最低だけど今日だけは……
「んっ!…んんっ…」
俺の願いは虚しく叶えられず
大和の唇で塗り替えられる
静也とは違う
口の中に舌を侵入させて、くちゅって音をたてて絡めあうようなキス
「んふっ……ん、ぷはっ…」
「俺の事だけ見て、考えて。俺の事だけ感じて。」
「……大和…」
子犬みたいにどこか寂しげにそう言われて今度は俺からキスをした
そう、だね…
もう忘れなきゃいけない
この場に踏み入れたら大和だけを…
「ふぁっ!」
「もう我慢できない」
いきなり足が浮いた
気付くと大和に抱えられて、この先の行為をしようと寝室まで連れてこられた