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愛は要らないから…

第8章 堕落



「おい…おい!」


朝になってあさごはんや自分の支度を済ませると
大和を揺すって起こしてみるも、全く目覚めない


「はぁ…」


俺は邪魔にならないようにベッドに腰かけると
次の作戦を考えた


爆音で音楽鳴らしてみるか…
あ、寝耳に水とか…は意味が違う?

でも、あれか…大学生って高校みたいに決まった時間に毎日行く訳じゃないのか

今日はお昼からとか、休み?
もとは一人暮らしだし、この年になっても起きれないなら目覚ましかけて自分で起きるよな


なら、俺が無理に起こすこともない
むしろ起こさない方がいいかと思って

俺は一人で朝食を食べようと立ち上がった


「うぁ!」


不意になにかに腕を引っ張られた感覚がして
大和の上に覆い被さるようにして倒れた

すると、大和の手は俺の背中にまわして
身動きができなくなった


「もっと優しい起こし方ないの?」


目をつむったまま大和はそう言った


「ごめん…でも乗っかったのは事故で…」「違くて!おいじゃなくてせめて名前で呼ぶとかさ」

「おまっ!起きてたんなら反応しろよな!」

「起きてほしいなら、ちゃんと起こして」


呆れる…
そんな理由で起きないとか子供かよ


「いいよ、もう。起きないんなら寝とけば。」

「分かった。起きないから手も離さないからな」

「はぁ!?俺は学校あんだぞ?しかも、大和ん家からの方が遠いし、早くっ……」


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