
愛のカタチ
第2章 NO~サラリーマン×花屋~天使みつけた編~
智「ん...」
目をぎゅっと閉じて表情を隠しても、俺にはバレてるよ。
お前が天使の微笑みを持ってるという事。
智「俺、男だよ…」
和「知ってるよ」
わかってるさそんな事。
お前が天使じゃ無いって事もわかってるんだ。
だけど俺は、只の人間の男の胸に舌を這わせている。
智「ん、ふ」
口を手の甲で押えて声を殺している。
その歪んだ眉は、俺を震えさせるんだ。
和「お前のその顔、ゾクゾクする...」
こんなの初めてだ。
どんなに可愛い女とヤッても、こんな感覚を味わった事なんて無かった。
和「声、出したいんでしょ? 我慢しなくていいよ」
智「っ、あ」
手をどけてやると、すぐに声を漏らすんだ。
でもそんな声を漏らすのに、目を細めて俺を恨めしそうに見る。
和「そんな顔したって駄目だよ」
細めた目は潤んで。
和「気持ちいいんでしょ?」
せめてもの抵抗を湛える瞳が、俺を興奮させる。
和「女じゃ、こんなのやってくれないもんねえ」
智「ん、ぁ」
女とはまた違った反応を示す。
その初めて見る反応に、俺はワクワクしたんだ。
和「ここも、触ってくれないでしょ?」
智「...っ」
全くの敗北感を出していたのに、そこに触れた途端、俺の腕をぎゅっと掴んだ。
和「大丈夫だよ」
俺もこんなの初めてだけど。
智「っ、やめ」
和「痛くない様にしてやるから」
ローションだって持ってる。
男とヤる為に持ってた訳じゃ無いけど。
和「純情ぶるなよ。男いるんだろ...」
智「え...」
まるい瞳を揺らして俺を見るけど、そんな瞳は意味が無い。
だって俺は見たんだ。
折角見つけた天使が、男と仲良く笑っている所を。
俺の天使が、他の男に笑みを与えている所を。
