
愛のカタチ
第2章 NO~サラリーマン×花屋~天使みつけた編~
智「あぁ、っ、...く」
俺の髪を引き千切りそうな程に握り締め、智は熱を吐き出した。
智「はぁっ、はぁ、はぁ...」
潤んだ目を細め、小さく開いた唇から浅い呼吸を漏らす。
俺がゆらりと動いても、智はその姿のまま俺を見ている。
和「我慢するから疲れるんだよ」
一言も発せず微動だにしない。
俺を掴んだ手は震えているままだし、呼吸は未だ浅いままだ。
智「っ、ぁ...」
放心したままのその姿に欲情を覚えた。
理性なんてものはとうに捨てたし、欲情なんてズブ濡れの智を見た時からしていたんだ。
なのにこの後に及んで尚も、俺は欲情した。
智「ま、待って...」
和 「ん? 待てねえよ」
胸の高鳴りが限界に近付きそうだった。
その鼓動を抑えきれず、俺は智の首に顔を埋める。
智「んっ、ふ」
首に貪り付く俺を押し返そうとする。
だけど、滑らかな智の身体は俺に張り付くんだ。
智「...っ」
その吸い付くような身体にいてもたっても居られなくなった。
智からガバッと身体を離し、俺は智に自分の熱を押し当てた。
智「本当に...?」
うそだろ、本気なのと、智は目で訴えてくる。
和「本気だよ...」
強張る身体を引き寄せ、智の腰を掴む。
智「やっ、やだ」
その怯えた瞳が堪んないよ。
和「やだじゃ無いんだよ」
その潤む瞳が堪んないんだよ。
智「やめ...っ」
震える紅い唇が俺を誘ってるんだ。
だから俺は、誘われるがままにお前に熱を押し付けてるだけなんだ。
智「...っ、く...」
腰を掴む手に、自然と力が籠る。
智「あ...ぁ、う...」
ぐっと押し当てたその熱を、智の中に入れ込もうと俺は進む。
和「...っ、きつ...」
智「っ、く、も...、駄目だっ、て...」
苦しいのか、虚ろな瞳を俺に向けて訴える。
智「おねが...、や、め...」
青ざめたその顔は、生気が感じられない程だった。
その天使の羽根をもぎ取ってしまったかの様な感覚に、俺は漸く我に返ったんだ。
