
愛のカタチ
第2章 NO~サラリーマン×花屋~天使みつけた編~
智を抱き締め、ぽんぽんと撫でてやる。
すると智も俺にしがみつき、額を俺の胸に押し当て深い息を吐く。
和「少し、落ち着いた...?」
智「ん」
そうは言ってもまだ抜けそうに無い。
ギチギチと智に押し入った熱は、智の中を隙間無く埋め尽くしている。
智「ふぅ...」
苦しさを逃すその吐息。
その吐息が甘くて可愛くて。
智「ぁ...」
さっきも我に返り、俺の熱が少し落ち着きそうだった。
なのに、俺の下で天使の笑顔を見せるもんだから。
智「...っ、ま、また、大きくなった...?」
和「ご、ごめん」
智の中で、俺は落ち着きたくても落ち着けなかった。
怯えた瞳を封印して、俺にまるい瞳を向ける。
和「ちょっと我慢して」
智「え?」
和「やっぱ、抜くわ」
こんなんじゃ収まらない。
酷い事をしたと、申し訳ないと思っているのにこんな状態では。
いつまでも冷める訳が無い。
和「いい? 動くよ...」
今度はそっと智の腰を掴み、俺の腰をゆっくりと引く。
智「う、ぁ...」
和「少しだから、我慢して...」
耐えられないのか、俺に腕を回してしがみつく。
だから俺も、智の腰から手を離し、智をぎゅっと抱き締めた。
智「...っ、ぁ」
ぷるぷるとその身体は震え、冷えた身体に少し温もりが戻ったように感じた。
智「んん...っ、は、ぁ、や...」
和「まだ、駄目?」
智「んぁ...ぁ...」
その唇から熱い吐息が漏れる。
チラッとその顔を見てみれば、青白かった頬に赤みが戻っていた。
智「んぅ、っ」
和「あっ、ごめ」
頬を赤く染め、甘い息を漏らすその姿にドキッとした。
それでつい力が入って、もうすぐで抜けるというところで、また智の奥に戻ってしまったんだ。
智「っは、はぁっ、な、なにやってんの...」
和「悪い...」
その顔は、少し眉が歪んでいるけど苦しそうな感じでは無くて、悩ましいというか、妖艶というか。
それに加え、赤みのさす頬に相変わらず光を放つ身体。
そんな姿を目の当りにして、意識とは裏腹に俺の熱が反応したとしても、それは只の人間の俺にとってはどうしようも無い事だったんだ。
