
愛のカタチ
第2章 NO~サラリーマン×花屋~天使みつけた編~
その身体を淡く光らせ、智は熱を放った。
その智の中できつく掴まれた俺は、すぐさま智の後を追うように熱を放った。
智「はぁっ、はぁ...」
和「っ、ふ...」
完全に力を投げ売った智の上に被さり、俺も脱力する。
顔を傾け、浅い息を吐く智をチラッと見ると、智は天井を見つめたまま放心しているようだった。
和「シャワー、しようか...?」
瞳だけを俺に向けて、チラッと見る姿はとても妖艶だ。
和「ベタベタだよ...?」
俺とくっついている智の身体は、智の出したものでベタベタだった。
智「あ...」
和「ね?」
自分の腹の感触を察知した智は、一瞬恥ずかしそうな顔をした。
だけどすぐにその表情を隠し、俺を見つめる。
和「大丈夫? 立てる?」
智から体を離し、手を差し出す。
だけど智は俺の手を掴まないんだ。
智「...大丈夫。ひとりで、いい」
さっきはあんなに強く俺にしがみついていたのに。
俺の差し出した手に見向きもせずに、ベッドから這い出ようとする。
和「あっ、ほら...」
智は立てなかった。
傷を負った天使のように、ひとりで立ち上がれなかったんだ。
智「あ...?」
その智を掴み、支えた。
すると、智の太股の間からドロッとしたものが流れた。
和「ごめん。俺、中に...」
俺の吐き出した熱が智の太股を伝ったんだ。
智「ああ...、そっか...」
虚ろな表情をしたままの智は、俺の手を制する力も出せず、そのまま俺にシャワーへと促された。
和「...洗ってやるから、後ろ向いて」
諦めたのか、どうでも良くなったのか。
俺の言葉に大人しく従い智は後ろを向く。
和「ごめんな」
智「...え?」
さっきは、どうしても欲情を止められなかった俺の為に、智が折れてくれた。
甘い言葉で俺を誘い、俺の高ぶったものを吐き出させてくれた。
和「無理にこんな事...、ごめん、な 」
だけどそれは、智が強がっただけだったんだ。
智「もう、済んだ事だよ」
傷を負わせてしまった。
智「受け入れたのは、俺だよ...?」
その傷を白い羽根で隠し、俺に微笑みを向ける。
天使は自分が傷を負う事をいとわない。
他人の苦しみを癒して、自分に傷を負わせるんだ。
