
愛のカタチ
第3章 ON~カウンセラー×生徒~カモフラージュ編~
俺は先生の膝に乗っているし、なんならシャツだってボタンが外れて乱れている。
そんな俺の腰に手を回し、目の前の先生は無邪気に笑った。
和「う、わ…っ、く」
智「ん?」
和「ん、ふ...、や、やめ」
智「ね? こういう事だよ。声、漏れちゃうでしょ」
和「っちょ、っく、...ひゃひゃっ」
甘い雰囲気は一転し、俺の涙を堪えた声が漏れる。
智「酷いんだよ? 無理だって言ってるのにグリグリするんだから」
和「あ...っ、そこ、無理...っ」
智「ねー。足裏って辛いよね」
ガシッと肩を掴み、肩甲骨をグリグリしたかと思ったら足裏にまで手を伸ばしてきた。
智「ははっ、顔。くちゃくちゃだよ(笑)?」
和「し、かた無いじゃんっ。やめろってばっ」
どうやら俺の想像の世界に過ぎなかったらしいんだ。
殺した息遣いはマッサージに堪える声で、恍惚に感じた女教師の声は、凝り固まったツボに指が入らなくて悪戦苦闘する声だったという。
智「まぁでも確かに、そんな声漏れてたら勘違いしちゃうかもな」
和「え?」
智「ふふ、エロい(笑)」
先生の膝に乗りながら、漸く解放された俺は涙を拭った。
そんな俺の首に手を伸ばし、先生は俺の首筋に視線を注ぐ。
智「白いな...」
その低い声はとても落ち着いていて。
智「綺麗な肌してる」
普段の子供みたいな雰囲気を隠すんだ。
智「...なに? エロい事、想像した?」
和「し、てないよ」
首筋に伸ばされた手は、静かに俺の胸を伝い外れたボタンを閉める。
少し伏せた目で俺の胸元を見てたのに、ちらっと俺を見上げて悪戯っぽい顔をした。
智「...一応学校だしね」
和「へ」
智「こんなとこで、生徒に手出しちゃマズいでしょ」
ニヤリと笑う顔はどこまでもニヒルで。
只のマッサージを受けてたのか、なんだやっぱりいつもの先生だったんだと安心したのに。
智「どうした? 固まってるぞ(笑)」
余裕の笑みを浮かべて俺を弄ぶ。
その顔は、やっぱり悪い顔をしていた。
