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愛のカタチ

第3章 ON~カウンセラー×生徒~カモフラージュ編~




智「シャワー、するか?」

和「え...」


拍子抜けだ。


智「ここ自宅だから。あるよ? シャワー」

和「あ、ああ、うん...」


荒い息を吐きながら、俺は熱を放った。


智「はい。タオル」

和「あ、はい」


先生だって熱くなってたんじゃないのか。
俺に伝わる熱は、先生の熱だったんじゃないのか。


智「そっちだよ。使い方、わかるよね?」

和「うん...」


なのに熱を放った俺の頭を撫でながら俺から離れた。
それで、ふと笑ったんだ。
“すげぇ、汗だく”と。

それでコレだ。


和「ふぅ...」


なんでシャワー。

SEXってなんだ。
男同士の、俺と先生のSEXをするんじゃ無かったのか。


和「どういうつもりだ...」


何がしたかったんだ。
俺はからかわれただけなのか。
俺が教えてやると、言ったのは先生なのに。





和「ありがとうございます…」

智「ん」


俺がシャワーを終えて部屋に戻ると、ソファーでくつろぐ先生がいた。


智「新しい下着出しといたけど、履く?」


ガウンのまま出てきた俺を見ても何の反応も示さない。
そんな雰囲気なんて、とっくに消えているんだ。


智「ああほら、髪がびしょびしょ」


わざとなのに。
セクシーとやらを演出しようと思ったんだ。
なのに先生はドキドキするどころか笑顔で俺の頭をわしゃわしゃと拭き始めた。


智「ったく。やっぱまだまだコドモだな…」


ついには子供扱いだ。


和「コドモじゃないよ」

智「ふふ、髪も自分で拭けないのに?」


やっぱりいつものあの笑みで俺を見る。


和「...だったら、コドモにあんな事していいと思ってんの?」

智「ああ、あれは...」


お、笑みが消えた。
そうだ、そのまま隠してた顔を見せろ。


智「セーフでしょ」

和「は?」

智「だって最後までヤッてないし」


またいつもの雰囲気を纏った。


和「セーフじゃないでしょ」


すぐにベールを纏いやがる。


和「淫行だよ」


そのベールを剥がしたい。


和「アンタ大人でしょ? 俺コドモ。淫行罪で捕まっちゃうからね」

智「え...」



そのカモフラージュ、早く剥がしやがれ。







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