愛のカタチ
第3章 ON~カウンセラー×生徒~カモフラージュ編~
順序がゴチャゴチャだとか先生は言ったけど、こんな事をしたのは先生だ。
和「っ、あ」
智「もうちょっとだから」
再び俺はシャワーを浴びてる。
今度は先生と一緒に浴びてるけど。
和「じ、ぶんでする、っ」
智「...そ? んじゃ見てる」
和「へ」
智「綺麗に洗えるか見といてやるよ」
和「は...?」
そうか、先生は変態だったのか。
思えばなんだかサドっぽいところもあったし、少しヤバいのかもしれない。
智「どうしたの? 洗い方、わかるんでしょ?」
ニヤニヤと笑いながら俺を見てるし。
和「...アッチ向いてよ」
智「え?」
和「...見てたら出来ないじゃんっ」
ジロリと睨んでも全くひるまない。
それどころか俺に近付いてシャワーを取り上げるとピタッと身体をくっつけた。
智「ほら、これなら見えないよ」
和「え...」
智「恥ずかしいんでしょ? 目、閉じて」
和「ちょ、...っ、ふ」
ぴたりと俺にくっつくと、俺の頬を撫でてキスをする。
それにうっかりと微睡んで目を閉じると、先生の手は俺の背後に回って。
和「っ、ん」
スルリと俺の中に指を滑り込ませるんだ。
智「ふふ...、洗ってるだけだよ?」
洗ってるだけとは言っても、その入った指は先生のだし。
和「ん、自分、で、するって」
智「出来ないじゃん。大人しくしてろ、すぐ終わるから」
俺の中を傷付けないように、優しく掻き出す。
慎重に動くその指はとても丁寧で、思わず反応しそうな身体を抑えるのに一苦労だ。
智「はい、できた」
先生の身体がふっと離れた事に安心した。
胸は凄くドキドキしてるし先生の温もりは心地よかったけど、また反応しちゃったらどうしようなんて、気が気じゃ無かったから。
智「また大人しくなったな…」
ドキドキを抑えるのに必死なんだ。
胸がきゅっとして、なんだか苦しい。
智「のぼせた? とっとと洗って出よう」
俺の顔を覗き込む先生は少し心配そうな顔を見せる。
しなやかだけど、たまに血管の浮き出る男らしい手で俺の頭を撫でて。
なんだろう。
それだけの事なのに、未だ俺の胸の鼓動は治まらない。